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次亜塩素酸水に関する評価への弊社見解

­2020年6月5日

お客様各位

次亜塩素酸水に関する評価への弊社見解

   このたび、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE、経済産業省所管)により公表されました「新型コロナウィルスに対する代替消毒方法の有効性評価」の中で取り上げられました次亜塩素酸水に関するファクトシート(※注1)について弊社の見解を表明させていただきます。

1.2002年に厚生労働省が認定した次亜塩素酸水について
   2002年(平成14年)より、次亜塩素酸水は厚生労働大臣によって食品添加物として認定(※注2)を受けています。食品添加物にも色々な種類がありますが、次亜塩素酸水は甘味料や着色料のように食品に混ぜて使うものではなく殺菌が主な目的になっていました。また食品添加物としての次亜塩素酸水は、その性格ゆえに何でもよいというものではなく、原材料と製造方法が指定されています。次亜塩素酸水は「強酸性次亜塩素酸水」「弱酸性次亜塩素酸水」「微酸性次亜塩素酸水」の3つに分類されており、強酸性次亜塩素酸はpH2.7以下、有効塩素20~60[ppm]、弱酸性次亜塩素酸水はpH 2.7~5.0 有効塩素10~60[ppm]、微酸性次亜塩素酸水はpH 5.0~6.5、有効塩素10~30[ppm]と、それぞれpHと有効塩素濃度が指定されています。
   原材料も、強酸性次亜塩素酸水と弱酸性次亜塩素酸水については塩(塩化ナトリウム)と水のみ、微酸性次亜塩素酸水は塩酸及び塩(塩化ナトリウム)と水のみと指定されており、製造方法はいずれも電気分解だけが認められています。そのため次亜塩素酸水を製造するもうひとつの方法である、次亜塩素酸ナトリウムと希塩酸の混合では、食品添加物として認められないということになります。
   そんな次亜塩素酸水ですが、今回の新型コロナウィルス禍の中でアルコール類の品不足を受け、上記の定義に当てはまらない類似品、例えば製法が電気分解によらない、原材料が違う、有効塩素濃度が高いなどのものがインターネット上で多数販売されるようになってまいりました。
   これらに対して、弊社のDAYジアは原材料、製造方法につきましても、希塩酸と塩化ナトリウムを電気分解による製法で生成し、液性はpH5.0~6.5、塩素濃度は30ppmと、2002年当時の次亜塩素酸水の定義に合致する微酸性次亜塩素酸水となっております。

2.次亜塩素酸水の空中噴霧について
   次亜塩素酸水が2002年に厚生労働省により食品添加物としての認定を受けたことで食品製造業界や大量調理施設では次亜塩素酸水の導入を積極的に図り噴霧器による空中除菌も広く行われてきた経緯があります。
   またファクトシートにあります噴霧についてWHO(国際保健機関)の見解「消毒剤を人体に噴霧することは、いかなる状況であっても推奨されない」(※注1、10ページ2-(1)2行目)や米国のCDC(アメリカ疾病予防管理センター)の見解「消毒剤噴霧は、空気や環境表面の除染のためには不十分な方法であり、一般衛生管理には推奨されない」(※注1、11ページ2-(2)1~2行目)を例に挙げ、あたかもその「噴霧」という行為が不適切なものであるかのように読み手に感じさせる表現になっていますが、最終的には結論を明記していない報告書となっています。
   そもそも弊社の取り扱っております微酸性次亜塩素酸水「DAYジア」は、薬機法(旧薬事法)の範疇では、医薬品や医薬部外品で規制している消毒剤ではなく「雑貨」という扱いになりますので、前述の見解の「消毒剤噴霧は~」の範疇外であると認識しております。
   さらに次亜塩素酸水の国内の権威と言われます三重大学教授福崎智司氏は、次亜塩素酸水の有効性に加え空間噴霧の安全性についても、アカデミックな視点で研究成果を発表されています。(※注3)

3.報道について
   5月29日のNITEによるファクトシートの公表を受けてNHKならびにネットニュースなどでは、「次亜塩素酸水、噴霧での使用は控えて」という内容の報道になっていましたが、NITEの報告では、噴霧実験は一切行われておらず「次亜塩素酸水の噴霧は有効ではない」とも一切報告されていません。(※注4)
   NITEでは5月29日の公表に対するメディアの報道を否定するともとれる下記の見解を6月4日に追加公表しています。
   「今回の有効性評価は、アルコール消毒液の代替となる身の回りの物品の消毒方法の評価が目的であり、空間噴霧は評価対象となっておりません。次亜塩素酸水の噴霧での利用は安全面から控えるよう弊機構が公表したとする報道が一部にありますが、噴霧利用の是非について何らかの見解を示した事実はございません。」(※注5)
   新型コロナウイルスの蔓延によって、日本国中が感染への大きな不安を感じながら日々過ごしているかと思います。マスクこそ最近になって何とか流通するようになってまいりましたが、手指消毒剤として国が一番に推奨しているアルコールは医療機関でさえ品不足の状況が続いている状況で、国民が手にすることは厳しい状況です。
   そんな中での今回のNITEの資料公表(※注1)だったわけですが、次亜塩素酸水はその効果が立証されていないであるとか、台所用洗剤・トイレ用洗剤等ならいくつか効果が立証されたというような資料の公表をされても、われわれ国民はどのようにして自分と家族の身の安全を守っていけば良いのかと考えてしまいます。台所用の洗剤で手指消毒をすることはできないのです。
   そんな国中が混乱している今だからこそ、私たちは社会を覆いつくしている感染への不安を取り除き「安心・安全な社会」を確立することに真摯に向き合い、医療機関の感染対策や清潔区域の管理など特殊な業務の受託により培ってきたノウハウを「いま私たちが貢献できること」として世の中に発信、提案してまいります。

参考資料
※注1:独立行政法人製品評価技術基盤機構2020年5月29日発表資料
参照URL、https://www.nite.go.jp/data/000109500.pdf

※注2:厚生労働省平成14年6月10日発表資料参照「次亜塩素酸水の食品添加物指定に関連する資料」
参照URL、https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/08/dl/s0819-8m.pdf

※注3:一般財団法人食品分析開発センター2014年10月発行資料「次亜塩素酸を活用した食中毒細菌およびウイルスの制御対策」
参照URL、http://www.mac.or.jp/mail/141001/02.shtml

※注4:NHK2020年5月29日オンライン記事
参照URL、https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200529/k10012450841000.html

※注5:独立行政法人製品評価技術基盤機構2020年5月29日「NITEが行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について~よくあるお問いあわせ(令和2年6月4日版)」
参照URL、https://www.nite.go.jp/information/osirasefaq20200430.html

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